自分のスタートを技術面から考察する
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こんにちは!
日本選手権も終了し、たくさんの記録と選手の飛躍を実感しました!
どの選手も夏に向けて試合シーズンに入っていくわけですが…
その為の準備は;技術面・メンタル面含め、着実に進んでいますか??
良いシーズンスタートをきる為に!!!
今日は元短距離チャンピオンがスタートを語ります。
誰もが知っている通り、良いスタートを切ることはとても重要です。
特に、私の得意とする100m IMのようなスプリント競技でスタートは鍵になります。
私がスターティングブロックの上に立ち、位置についてスタートするとき、
潜在意識下で、フォーカスするべきチェックリストを一つずつ確認しています。
まず初めに、ブロックに立った時、足の位置を肩幅より少し中に収まるように置きます。
次に、前に配置する足のつま先をブロックのへりに引っ掛け、後ろに配置する足は楽な位置までかかとを上げます。
3つ目に、
足を所定の位置につけたら、両手を下へ、ブロックの側面まで伸ばしていき、自然に体を曲げていきます。
この時、腕は曲げずに伸ばしたまま、ブロックの横に両手を置きます。
この理由は、後ほど説明します。
4つ目、
頭は背骨からまっすぐ自然な位置に置き、目は後ろの足のつま先を見ます。
前の足のつま先を見ると、スタートする際に、頭がさらに下がり、体を揺すってスタートしてしまう傾向が強いです。前にある足のつま先を見ても良いですが、注意しましょう。
ブザーがなってスタートする間のロスをなるべく省くことは重要です。
5つ目に、
背筋をまっすぐにし、姿勢を正します。この時、緊張しすぎてはいけません。
そして、いつでもスタートできるように、肩の筋肉を引き締めます。
6つ目、
最良の姿勢で待ち、ブザーが鳴ると同時に、まず、肩に素早く力をいれ、伸ばした手を下げ、前へ伸ばします。
この時、腕が曲がっていると、肩からの力が伝わらず、ブロックから離れる際の大事な時間を無駄にしてしまいます。
後ろの足と前の足に全駆動力をかけて、
あとは、自然に勢いと動きに身を任せます。
何か重いものを持つ時のことを思い浮かべてみてください。
腕が曲がっている状態で物を持ち上げるより、
腕を伸ばした状態で物を持ち上げる方が簡単にできます。
腕を伸ばした状態では曲がっている時よりも、大きく強い筋肉を使うので、
より簡単に物を持ち上げることができるのです。
他のアスリートにも同様のことを試してもらい、腕を曲げた状態でどうなるかを実験したところ、
体が自然に下がってスタートしました。
我々が必要としているのは、無駄な動きなしで、できる限り早く体が入水することです。
最後に、
腕を75度から90度曲げ、水の「完璧な穴」の中に、
渾身の力をこめて、自分の体を送り込みます。
「完璧な穴」というのは、入水の際、一点の穴に、手から足まで入っていくイメージです。
ここで、2点の穴を作ってしまうと、膨大な量の引力となり、
レースのスタート地点で作ったスピードと勢いを失ってしまいます。
皆さんそれぞれスタート時のルーティンとテクニカル面のこだわりを持っていると思います。
重要なことはトレーニングの時から、全ての細かい点を考える習慣を作ることです。
そうすることによって、競技の際に、自動的に泳ぎに集中することができるでしょう。
今、頭の中でスタートのルーティンを考えてみてください。
ビジュアル化することができますか?
次回トレーニングの際には、是非この早いスタートをきれる鍵を実行してみてください。