日本水泳女子、渡部選手の秘策ターンを研究する
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カザン2015が始まってから、日々多くの関連記事を拝見しているなかで、現在の日本を代表する女子スイマーの一人である渡部選手へのインタビューを見つけた。
インタビューの内容は今回の世界水泳に向けて磨いてきた秘策ターンについて。(詳しいインタビューはこちら)
この記事に出てくる「秘策ターン」とは個人メドレーでの背泳ぎ〜平泳ぎに移る時点でのターンの事で、最近ちまたで良く聞く「バケット・ターン」というものだ。個メのターンは常に進化していて、思い起こせば10年以上前は後ろ周りが主流とされていたが、その後従来の(近年で一番多い)タッチターンに変化してきた。しかし数年まえからこのバケットターンという手法を聞くようになり、新しいバリエーションとして定着しつつある。
ということで、今日はこのバケットターンの長所・短所をリサーチしてみた。
まず、バケットターンとは:
ご覧のように背泳ぎのタッチからの体のポジションで素早く横向きの方向転換に 切り替えるという方法だ。
このターンは比較的難度の高いもので、完璧に使いこなすには重点的に練習を重ねる必要がある。呼吸の面からも、バケットターンをすることでかなり苦しくなってしまうので、日頃からの「慣れ」も重要なポイントになってくる。
長所:
タイムの短縮
隣との差を稼げる(縮める)
短所:
高難度
背泳ぎは90度体が傾くと失格
現在トップ競泳陣でもバケットターンを常に使いこなしているのは、男子は萩野公介、瀬戸大也が知られているが、女子では渡部選手の挑戦がまだまだ新鮮な試みである。選手村入りした後のインタビューでもその好調ぶりを語っている渡部選手の秘策アプローチが実る事を期待したい。